十七日正午ごろ、愛知県豊田市の市立梅坪小学校の教室で、小学一年生の男子児童(6つ)が意識不明で倒れ、
病院に運ばれたが約一時間後に死亡した。
死因は熱中症の中でも重症な「熱射病」とみられる。
男児は、学校近くの公園で午前中にあった校外活動で疲れを訴え、教室に戻った後に容体が悪化した。

 市教委学校教育課の鈴木直樹課長は「学校の教育活動の中で、児童の命がなくなるという
重大な事態が発生した。亡くなられた男児と保護者に深くおわびする」と陳謝した。
県警も、学校関係者から事情を聴くなどして、死亡に至った経緯を調べる。

 市教委や学校によると、一年生四クラスの計百十二人は担任教員四人と午前十時ごろ、
学校から約一キロ離れた和合公園に向けて歩いて出発した。約二十分かけて到着したが、
男児は途中で「疲れた」と話し、他の児童から遅れることもあり担任の女性教員が励ましたという。
公園で児童たちは虫捕りやすべり台などの遊具で三十分ほど遊び、徒歩で学校に戻った。

 帰り道でも男児は「疲れた」と訴えた。午前十一時半ごろに学校に戻ってからは、
教室で担任教員が付き添って様子を見ていたが、唇が紫色に変色し、次第に意識が遠のいたため一一九番した。

 亡くなった男児を含め、児童たちは熱中症対策のため帽子をかぶり、水筒を持参していた。
担任らも小まめに水分補給するよう指示していたという。

 男児のほかに女児三人が学校に戻ってから「頭が痛い」などと体調不良を訴え、
うち一人は嘔吐(おうと)し保護者が学校に迎えに来た。

 この日早朝、気象庁は県内全域に「高温注意情報」を発表していた。名古屋地方気象台によると、
豊田市の気温は午前九時には三〇・四度を記録。午後二時すぎには三七・三度まで上がった。
http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2018071802000071.html