中国のインターネットサービス大手、騰訊控股(テンセントホールディングス)が21日、時価総額で米フェイスブックを追い抜いた。
アジアのハイテク企業の時価総額が5000億ドル(約56兆円)を突破するのは初めて。だがテンセントがこのバリュエーションを正当化するには、フェイスブックのように
利益を稼ぎ出さなければならない。
 テンセントは中国最大のビデオゲームプロバイダーであるばかりでなく、ソーシャルネットワークのツールとして
中国で最も人気の高い「微信(ウィーチャット)」を提供している。メッセージアプリ「ワッツアップ」とフェイスブックを合わせたようなものだという説明は、
ウィーチャットの幅広さを捉え切れていない。料金の支払い、映画チケットの予約、ゲーム遊びといったさまざまな用途で10億人近くが使っているのだ。
 テンセントはゲームユーザーの獲得で最も大きな成功を収め、そこから売上高の半分近くを稼ぎ出している。
7-9月期(第3四半期)には「王者栄耀(オナー・オブ・キングス)」のヒットでモバイルゲーム収入が2倍近くに増え、
株価は同四半期決算が発表された今月15日以降に12%上昇した。
 ゲームは粗利益の大半を生み出している。逆にフェイスブックが糧とする広告は、テンセントの粗利益の13%にしか寄与していない。