欧米では珈琲豆の焙煎は熱風焙煎が主流。
スペシャリティ豆の繊細な香りを引き立てるにはいかに豆に余計な匂いや味をつけないかが重要になる。
豆に直接炎が触れれば独特の香ばしい香りが着くが、これは豆自体の香りではなく、焼きの香り。
日本では香ばしいと評価されてきたが、世界的にみればあり得ないくらいどうしようもない焙煎。
いかに豆に余計な味や匂いをつけずに火を通すかを突き詰めていけば、豆に直接炎が当たることはまず避けたいことになる。
熱風で綺麗に焼かれた豆を飲み続けてきた人たちが直火で焼いた豆を飲むと本当に焦げた味にしか感じなくなってしまう。
完全に日本人に浸透している直火の香りはこの先も独自の味わいとしてずっと残っていくだろうが、
世界的に通用する焙煎となるにはかなりの時間がかかるのではないかと思う。