序盤両軍投手はものすごい立ち上がりだった。
 そう、7年ほど前の秋、西武球場で西口が近鉄相手にみせたあの奪三振ショーを思い出させるように。
 あっというまに、3回の表も裏も終わって、スコアボードをみると両端、
 1,2,3のしただけでなく、RHEの下にも三つづつゼロがならぶ。
 両投手、両軍パーフェクトなのだ。
 フネの左右に離れているが、「タッコヤッキー」「小」なのだ。
 しかし、4回試合は動いた。気づけばあおなみの1番塩崎にたいして、日ハム投手金村は2−3を作ってしまっている。
 ここで、パーフェクトをとめるか、つづけるかで、試合の流れは変わる。
 次の球、1球ファールされた。そして、その次の球で、2塁とショートの間をするどく打球は抜けきって初ヒット。
 そして、塁に出た塩崎は初得点を踏むことになる。この試合でもっとも緊張した2球であった。