一族で所有し、守っている山に小さな社がある。毎年、そこに一族皆で詣る日があった。
その日は毎年、訪れた誰かにお告げが下り、その先一年の内に一族に起こる事柄を教えてくれるらしい。
例年通りの行事の最中、祖母が短く悲鳴をあげた後、突然叔父が何かを叫びながら走り去った。
叔父は数日後、自宅で亡くなった。祖母は今でも、何も語らないそうだ。