この男、幽霊でも、彼女に執着してる生霊ですらもなく、
寝ながら幽体離脱(?)して遊んでた、普通の若い男なんだって。
たまたま彼女と波長が合い、いい思い出来たから道が出来たんだろうと。

「あの時、人違いだって気づいたんだろうねー、
むこうもはっきり見えるわけじゃないから。手探りでしょ」
豪快に笑うおばちゃんが、続けて恐ろしいことを言った。
「あんまりいいもんだから、捕まえて側に置こうかと思ったのに
逃げられちまってなー」

ただ幽体離脱してた普通の若い男が、元の体に戻れず50代婆の
慰み物として飼われていた可能性もある、という事実。
これが一番怖かった。なんかもう生々しいし。
ちなみにそれ以降、その彼女の家に男は出ないそうだ。