骨も筋肉も無視して、体全体が波立ち、揺れて、膨らんで、しぼむ。
「金縛りってこういうのもアリなの!?」としこたま驚いた。

なんとかって名前の蜂に卵を産みつけられ寄生された青虫の気分だ。
このままじゃヤバイとは思ったけど、どうにもできない。
そして「これはもうダメかも分からんね」と思った瞬間、
バーン!と部屋のドアを開け(鍵かけてたのに)入ってきたのは
当時存命だった祖母だった。

「あせdrftgyふjkl!!!!!!」

大声で何かを叫び、私の側から何かをはぎとるようにして出て行く。

そこで、チャンスは今だ!と思い「おんどりゃー!」と気合を入れて
体を起こすことに成功した。

しかし、目覚めたはずなのに頭がぐわんぐわんする。
焦点がなかなか定まらない。
足元も酔っ払いみたいにおぼつかない。ただの寝起きとは何かが違う。