「何してるんですか!」
先輩は今まさにミキサーに自分の唾液を入れているまっ最中だった。
「あ……おはよう○○」
「いや、なにしてんですか?」
「え…お前のジュース作って…」
「は?それいつもくれてるジュースじゃないですか!何してんですか!いっつもこんなことしてんですか!?」
「……」
先輩は黙った。
「何なんですか?てかこれなに?なにやってんですかまじで?」
ミキサーの傍らに立ててあるフィルムケースを取り上げると。嗅いだ事のある匂いがふわっと漂った。
フィルムケースの中を見る。色といい臭いといい、どう考えても精液だった。
先輩はこっちが泣きそうになっているのをよそに、すごく申し訳なさそうな顔をして、
「ごめん、好きだったから……
 でさ…あの…○○、今フリーでしょ?付き合わない?」
にこっと笑った
絶句した。あんな気持ち悪いことをしておいてこの状況でこのセリフ。今更だけどこいつは頭がおかしいと思った。
何より数ヶ月もこいつの体液入りジュースを喜んで飲んでいたかと思うと吐き気より先に眩暈がした。
しかも俺は男だ。

その日付けでバイトは辞めた。もうあそこには近付いていない。