【やっ気ねぇ】石川県の心霊スポット【ぞいや】
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0769本当にあった怖い名無し
2010/03/04(木) 05:17:00ID:4SZ7/ghaO展開した。平地での聞き込みが終わると、坂を上って山の中腹にある旅館を探し歩く。
道には街灯がなく、懐中電灯を持っての捜索だ。
午後十一時を回ったころ、目のまえに五階建て(部屋数六十程度)の中規模の旅館が見えた。窓には薄明かりが灯り、仲居さんが廊下をせわしなく往来している。
駐車場を横切り、正面玄関に向かう。
玄関のガラス扉を押して旅館の中にはいった。その瞬間、暗闇が彼を襲った。さっきまでこうこうと電気が灯り、人の気配があったのに・・・。
彼は、なにも見えないところに、ポツンと一人で立っていた。本人もいったい何が起こったのかまったく状況がつかめず、玄関の前で消した懐中電灯をふたたびつけた。
周囲を見回すと、クモの巣が張ったブロンズのビーナス像が見えた。
さらに奥に進むと、瓦礫や古タイヤが乗ったフロント台が見えた。あたりの窓ガラスはすべて割れ、床には板くずや食器が散乱している。
ここでやっと彼は、朽ち果てた廃墟に足を踏み入れたことに気づいて。そして、さっきまで薄明かりや人の気配があったことを思い出した!
『うわぁ、幽霊だ!!』声にならない悲鳴を上げる。
腰が抜けそうになりながらガラス扉から抜け出、フラフラしながら坂を駆け下りた。
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