今から五年くらい前の話。
友人としこたま飲んだ俺は帰りの電車内で猛烈な吐き気に襲われた。乗っていたのは終電だったのだが、迫り来るそれには勝てず無念の途中下車。
プラットフォームで思い切り吐いてスッキリしたと思いきや、今度は猛烈な便意が。駅構内のトイレに駆け込んだが、あいにく満室で俺涙目。
もはや糞が肛門をノックしているような一刻を争う状況にまで悪化していたので空き室を待つことなく、自動改札機を通り便器を求めてネオン街をさまようことに。
コンビニに入っても犯罪防止の為という理由でトイレを貸してくれなかった。治安の悪い地域なので仕方ないのかもしれない。
脂汗を流しﾋｰﾋｰ言いながら歩いているとスーパーマーケット？みたいな大きな建物を発見。これだ！と飛び込んで、入り口付近にいた店員にトイレを貸してくれるように懇願した。俺の顔色を見て全てを察したのか、快く承諾してくれた。
｢ただし、気を付けてください。。。｣
早足でトイレがある地下へと向かう俺に店員がそんな事を言った気がしたが、その時の俺に考える余裕なんてなかった。