目をつぶったまま、ひたすら頭に「ヤバイヤバイヤバイ…」と思い浮かんだ。
一瞬「幽霊!?」なんて思ったが、泥棒か変質者かも知れない。
カーテンは開けているうえに、初夏だったので窓もあけて網戸の状態だった。部屋は豆電球の薄明かりなので、今、私が目を開けたら確実に窓の外の誰かと目があう。
その「誰か」は幽霊もしくは泥棒か変質者だ。格子がついてるから侵入は出来ないけど、格子の間から腕くらいなら簡単に突っ込める。
もう心の中はパニック状態になりながら、身動きもとれず寝たふりをしていた。動いたり声を出して、窓の向こうの人物に声をかけられたりしたら怖すぎる。
しばらくその調子で固まってたけど、窓の向こうはいつまでたってもシーンとしているので、私は窓のほうを見ないようにしながらベッドから降りて、一階の親の部屋まで走って行った。
親にその事を話すと、まず一階の窓から、その階段を覗いてくれた。誰もいないよ、との事。
私は怖くて見れなかったが、確かに、階段には誰もいなかったらしい。
親に「野良猫でも階段を上がっていったんじゃないの」なんて言われたが、確かに人間の足音だったし、野良猫にしても、私の部屋の前でピタリと止まったのに、一階の窓から見て姿が見えないのはおかしい。
いなくなったのなら、また階段を歩く足音がするはずなのに…
結果として何も問題はなかったんだけど、その日はもう自分の部屋に戻れなかった。
くだらない長文すいませんでした…