>>303続き
音楽は耳元というより脳に直接流れているという感覚だった。でもまぁ徹夜が3日続いた時だったし、たまにはこんな事もあるんだろうと思った。心霊は信じてるけど、まさか自分の家で起きる訳ないって思っていた。
だからその時も音楽をスルーして寝る体制に入った。しかし、眠れない。
音楽は大きくなったり小さくなったりを繰り返している。その上、音楽の合間合間に誰かが喋っているような声まで聞こえ初めた。聞いた事のないオッサンの声で、内容はわからないがどうやら自分をあざ笑っているようだった。
この時になって、初めて自分は恐怖を覚えた。心霊現象ではなく、自分の精神が狂ったのか考えた。
オッサンは相変わらず、あざ笑っている。音楽も鳴り止まない。このままこの状況が続いたら、まだ理性があるものの自分は完全狂うだろうと思った。