【何もないとか】鳥取の心霊スポット【言わないで】
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0001本当にあった怖い名無し
2006/10/11(水) 01:50:35ID:KurfIO1k0有名な幽霊ホテルや、人形峠の伝説など、地元民の情報求む!
0482475(1/3) ◆9Ya668mOHY
2006/12/03(日) 15:48:20ID:ZcH41IFy0俺の話は>>481のに一番近いんだが。
多鯰ヶ池沿いの小屋の話だ。
自殺があった、ていう小屋なんだが。
自殺の話を初めて聞いたのは、ガキの頃だった。
その幽霊が出るらしい、てな話になり、
「行くしかないな(゚∀゚)w」 (←馬鹿) と思い、俺はその小屋に行ってみた。
もともと、オカルト系が好きだったのもあるが、
ただでさえ、心霊スポットの少ない鳥取ゆえ、
オカルトに飢えていた俺は速攻で喰いついた。
池沿いを探し、普通に見つかった>小屋
ところが、見つかったのは拍子抜けするくらい普通の小屋だった。当然、幽霊が出そうな気配もない。
人気心霊スポットのレポートでよく目にする表現に、
「入ってすぐに寒気に襲われた」
「死者の悲しみが伝わってくる」
「何かいるようでした」
ていうのを期待していた俺としては、全然面白くもなんともない。
「ガセネタか?」
当時の俺は、その時点で帰るほど淡白なガキではなかった。
何か面白いものはないか、と小屋の中に入ろうとした。
扉のノブを回したが、開く気配がない。
鍵が閉まってるみたいで、中に入れないようになっていた。
「やっぱり何かある」
直感でそう判断した俺は扉のそばに腰を下ろすと、
扉に手を当てて、鍵穴(だったかな?)から中を覗こうとした。
0483475(2/3) ◆9Ya668mOHY
2006/12/03(日) 15:51:46ID:ZcH41IFy0「!!!」
中には誰もいなかった。
しかし、中の様子は、事件現場の悲しみを、ありありと伝えていた。
重い空気の小屋内に、禍禍しい形をした見たことのない文字が書かれた御札が何枚か貼られていた。
「明らかに何かあったんだ…そして、それを鎮めようとした人もかつて、いた。」
涙がでた。人生の酸いも甘いもロクに知らないガキにとって、
誰かの非業の死なんて、メルヘンそのものだったのだから。
ふと、御札に対するある異変に気づいた。
御札に何本も絡みつく細長いモノ。あれは、……女性の、髪?
背筋がピンと張ったみたいにだった。
反射的に、俺はそこから目を離した。
夏なのに異様な寒けを感じた。全身汗まみれだった。
俺の本能が、「去れ」と囁いたような気がした。
無論、何もなければそのまま其処を立ち去るつもりだった。
多鯰ヶ池がいつもと違って見えた。
いつもなら、当時の俺にとって遊び場だったから、
守ってくれるような、そんな存在だった(お種さんの御守護か?w)。
ただ、あの光景を見終わった後は、そんなんじゃなかった。
池が隠してきた負の歴史、(正確には知らなかっただけだが)
日常にぴったりと寄り添う非日常を初めて目の当たりにしたせいで、
もはや、陰鬱な池にしか見えなかった。
「帰るか。」
十分な収穫はあった。思い残すことはないのだ。
そう自分に言い聞かせながら、来た道を引き返そうと、
小屋に背を向けた。
あの寒気を再び感じた。
0484475(3/3) ◆9Ya668mOHY
2006/12/03(日) 15:53:39ID:ZcH41IFy0小屋に向けた俺の背中に、はっきりと誰かの視線を感じたのだ。
誰か見ていたのか、と思い、振り返って確認しようとする。誰も見えない。
代わりに、あの小屋が再び視界に入った。
「もしかして、あの小屋から?」
皮肉なことに、ガキの好奇心というは恐怖に簡単に打ち克ってしまう。
吸い寄せられるように、俺は小屋に再び近づいた。もう一度、中を覗きたくなったのだ。
さっきと同じ姿勢で、腰をかがみ、扉に手をつくと、鍵穴の目を当てた。
今度は、いた。
中を覗く俺の目が、小屋の中から、俺を見つめる真っ赤な目と合った。
怒りしか感じられないその目は、俺に早く立ち去れ、と命じていた。
素直にそこを離れようとする。しかし、
「手が、扉にくっついて離れないっっ!!!」
俺があせる間、小屋の主の怒りが、増幅されていくように感じた。
理不尽な現実に気を失いかけた。
主の怒りが頂点に達しかけたとき、ようやく手が離れた。
「バンッ!!」
扉にくっつけていた手を勢いよく離すと、一目散にその場を駆け出した。
追ってくる、という風ではなく、離れるに従い寒気も消えていった。
小屋から離れると、全てが夢のようだった。
ほっと息をつこうとすると、全てが走馬灯のように去来した。
小屋、御札、髪、視線、目、…そして貼り付いた手のひら。
俺は手のひらを見た。
俺の手のひらは、血のような液体で真っ赤だった。
ただのオカルト好きの少年が、まるで殺人者だった。
0485475 ◆9Ya668mOHY
2006/12/03(日) 19:18:08ID:ZcH41IFy0そんなこともあって、あの池にはそれ以来近寄っていない。
気になるなら探してみるのもいいだろう。
ただし、周辺住民への気配りも忘れずに、自己責任で
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