黒いハムスターを飼っていた。
それを、自分の不手際で死なせてしまった。
夜にもう冷たくて硬くなりはじめたそれを見つけて、
泣いて謝って、埋めた。
ハムスターを何回か見送ってきたが、私の場合は
飼っていた入れ物はその日の内に(中身を)片付けることにしている。
その時も使っていた回し車やハウスを洗い、
床材や巣材を全部捨てて、箱だけにしておいた。

次の日の朝、目が覚めたのだが特に用もない日で
私は布団から出たのに二度寝に入った。
その黒いハムスターが目の前をチョコチョコと歩いており、
「あれ、なんだ。死んだなんてウソだったんだね」
と体を起こしたが、もちろん夢の話。
ふと飼っていた入れ物の中身をのぞくと、
ハムスターのウンコがふたつ、転がっていた。