するとなんと、真っ白の着物(腰に太い
帯を締めて、その上で細い紐を結んでいるタイプ)
を着た女がいるではないか!
その女はちょっとずつ、ちょっとずつ
俺の方に歩いてくる!
不思議な進み具合だった。ちょびっと
ずつつま先を出して歩いて来るんだ。
白い女は不思議なことに、俺を見ていない。
目は真っ直ぐ前を見て、瞬きもしていない。
このままでは俺の方に来てしまう。
追いつかれてしまう。
俺は焦って戸の一番近くに寝ていた
(戸は開けっ放し)祖父の肩を掴んで揺らし、起こそうとした。
しかし、なぜか祖父は全く起きようとしなかった。
あんなに揺さぶったのに。
俺は慌てて再び廊下に出た。
白い女はそのままだ。
恐ろしくなって俺は部屋に戻り、自分の布団に潜り込んだ。
今にも布団を白い女に捲られるんじゃないかと
気が気じゃなかったが、次に気がついた時には
朝になっていた。全く周りに変わりは無かった。
家族全員にその出来事を話したが、からかわれて
終っただけだった。
夢を見たにしては圧倒的にリアルな臨場感だった。
廊下に出たときの床の冷たさを足の裏に感じた
事をはっきり思えているし、女の顔も覚えている。
髪の長い美人だった。
長文スマソ。
あれは一体・・・・