「韓国の原発で働く幹部職員が、フランス原発メーカーの部品の模造品を韓国の企業に作らせた。
事件発覚時にはすでに特許まで取得して、古里〈コリ〉原発や霊光〈ヨングァン〉原発に納品していました。

関わった幹部ら22人は模造品作製容疑で逮捕されています。さらに古里原発では廃棄処分予定の中古部品のサビを落とし、
新品のように塗装して納品していたことも発覚。その見返りに管理職員は業者から賄賂を受け取っていました」

もちろん、これは氷山の一角。韓国では国営企業の「韓国水力原子力発電」が全原発を運営している。
現在、国内に23基ある中で、大地震に見舞われたわけでもないのに、約3分の1が稼働停止を繰り返しているのだ。

昨年5月には、事故発生時に冷却装置を作動させて信号を送る「生命線」であるはずの「制御ケーブル」に、とんでもない不正が見つかった。

「本来、安全のために厳しい審査をするはずの試験会社と承認機関が結託して、
一部の部品しか合格判定が出なかったにもかかわらず、不合格部分の性能を改ざんして、承認しました。
品質保証の書類を偽造したのです。逮捕された韓国水力原子力発電の職員は、喫茶店などで賄賂を受け取っていたそうです」(前出・韓国紙記者)

問題の部品は原発6基で使用されており、もし事故が起きれば「不良品」は稼働せず、大惨事になっていた。
前出・三橋氏はアキレた口調でこう話すのだ。

「韓国の原発は、国産比率が高いほど事故が多発しています。世界的な評価は低下し、もう“ダマされて”買う国はないと思います」

だが政権が変わっても、韓国は厚かましくも、まだ世界に売り込みを続けたのだった。
今年1月下旬、インドを外遊した朴槿恵大統領は、「インドと原発で協力できる余地がある。1978年の稼働以来、韓国の原発は一度も大きな事故を起こしていない」と放言。

これには世界中から失笑が漏れた。何しろその2カ月前には韓国原子力安全委員会が調査した結果が発表され、
原発部品の品質証明書の偽造が2287件も。原発絡みの不正で運営関係者ら約100人が起訴され、根幹から安全性が疑われていたからだ。

なぜ、こんなに「韓国産原発」はずさんなのか。韓国原発の内情に精通する関西学院大学総合政策学部の朴勝俊〈パク・スンジュン〉准教授の解説を聞こう。