イギリスのBBCテレビがイラク北部でことし3月、アメリカ軍が住民を
射殺した疑いがあるとする映像を放送したことについて、アメリカ軍は、
2日、軍の対応に問題はなかったとする調査結果を明らかにしました。

 この問題は、BBCが、1日、バグダッドの北にあるイスハキ村で
アメリカ軍がことし3月にテロ組織の掃討作戦を行った直後の映像を
入手したとして放送し、撮影された複数の女性や子どもの遺体は射殺
されており、「アメリカ軍の責任である疑いが深まった」と伝えたものです。
 これについて、イラクに駐留するアメリカ軍のコールドウェル少将は、
2日、声明を発表し、「アメリカ軍の部隊は内部の交戦規定に従ってテロ
組織と戦った」と述べ、軍の対応に問題はなかったとする調査結果を
公表しました。そのうえで「アメリカ軍が住宅にいた住民を射殺し、隠ぺい
するためにこの住宅を空爆したという疑惑は完全なまちがいだ」と述べ、
BBCが伝えた疑惑を否定しました。
 イラクに駐留するアメリカ軍をめぐっては、去年11月とことし4月に
海兵隊が無抵抗の住民を殺害したという疑惑が浮上しており、今回の
BBC報道は3件目の疑惑とされていました。アメリカ軍は、今回の疑惑
については直ちに否定したものの、ほかの2件については調査内容を
明らかにしておらず、兵士らが殺人罪などで起訴されるという見方が
強まっています。

ソース(NHKニュース)
http://www3.nhk.or.jp/news/2006/06/03/k20060603000069.html
http://www3.nhk.or.jp/news/2006/06/03/d20060603000069.html
BBC:US probes new Iraq massacre claim(英文、ソース元にビデオあり)
http://news.bbc.co.uk/2/hi/middle_east/5039714.stm