町長逮捕の赤池町 予定価格の98%で落札 小学校改築でも談合か

 町発注の公共工事をめぐり町長が収賄容疑で逮捕された福岡県赤池町が、二〇〇三年に行った
町立上野(あがの)小学校校舎改築工事の指名競争入札で、予定価格の98%以上という高率で
落札されていたことが、西日本新聞が入手した町の資料でわかった。市民オンブズマンは「談合
の疑いが極めて高い」と指摘している。
 上野小改築工事(総額六億一千万円)は、町長の水永康雄容疑者(66)の逮捕容疑の舞台とな
った町総合保健施設新築工事と並び、赤字財政を立て直した同町が〇一年に再建団体から脱却し
た後に手がけた「二大事業」とされる。
 町長への贈賄容疑で逮捕された建設会社社長、桑野太一郎容疑者(51)は、同施設診療所新
築工事の入札の談合容疑でも逮捕されている。この際、桑野容疑者の会社の落札率は99・02%
だった。
 町資料によると、上野小校舎改築は、管理棟、高学年棟、低学年棟、体育館など七区画に分けら
れ、入札は〇三年六、十月に実施。このうち本体工事の四区画(約四億六千八百万円分)の落札
率が際だって高い。
 管理棟(予定価格一億三千五百七十万円)は一億三千四百五十万円(落札率99・12%)で落札。
高学年棟は99・06%、低学年棟は99・24%、体育館は98・86%といずれも100%近い
落札率だった。入札に参加、落札したのはいずれも田川地区の業者。同町は「工事の予定価格は事
前公表しており、談合が行われたとは考えていない」という。しかし、市民オンブズマン福岡の児
嶋研二代表幹事は「予定価格の公表の有無にかかわらず、99%前後の落札率は談合なしではあり
えない。これほどの高率はいまどき珍しい」と話している。(西日本新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041126-00000073-nnp-kyu