男女間の修羅場を経験した話を書きますよ
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0001バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/03(水) 23:10:45.19ID:KLGvIiLq0なんて懐かしい昔の記憶が蘇ってきました。
だから、なんとなく書いてみようかなと思った次第です。
昔のことなので、脳内で都合のいいように変換されているかも
しれませんが、とりあえず書いていきたいと思います。
よかったら、お付き合い下さい。
0407バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 02:18:36.34ID:SXx2AtTZ0じゃないですか……すいません。ヘタレで。
とは言うものの、義姉の歳がいったいいくつなのかも知らないし
学生なのか仕事をしてるのかも分からない、そういえば、ボクはミドリの
家の場所は知ってても、電話番号は知らないんです。
0408名も無き被検体774号+
2012/10/06(土) 02:18:47.40ID:CH38FdCSO0409バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 02:20:49.47ID:SXx2AtTZ0立派な、ダメンズなわけでして……
>>408
恐縮です。
――
というわけで、彼女の自宅を急襲、いやノンアポで訪問することにしました。
時間は彼女が家にいない時間の方がいいかと思って、まず金曜の午後
授業はサボりました。一度目は空振りです。
次は月曜日の午前。二度訪問の訪問です
0410名も無き被検体774号+
2012/10/06(土) 02:22:52.95ID:Wf7Czp0K0がんばれー
0411バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 02:24:10.02ID:SXx2AtTZ0ありがとうございます。
――
ボク達三人は、制服のシャツをパンツにピッタリと入れて
全ボタンを締めて、ネクタイを首まで上げたサラリーマンスタイルで
彼女の家の玄関前に立つわけです。
「ピンポーン」 緊張の一瞬です。
「はぁ〜い」
インターホン越しに若い女性の声。
0412バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 02:25:04.18ID:SXx2AtTZ0小さくガッツポーズです。
この瞬間に「もう戻れないぞ!」と思ったのを覚えてます。
いわゆる「賽は投げられた」状態です。
0413名も無き被検体774号+
2012/10/06(土) 02:25:54.10ID:C7IGUuFI0頑張れー
0414バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 02:27:13.92ID:SXx2AtTZ0頑張りますー
――
「こんにちは。○○高校二年○組の山下と申します。
妹さんの件でお話したいことがあります」
事前に何度も練習した言葉を噛まないように、マイクに向かって一気に話します。
ここで怪しまれては先に進むことができません。
0415バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 02:28:53.20ID:SXx2AtTZ0玄関に現れたのは、心配そうな表情の女性でした。
ボク達は、さっきインターホンに向かって言ったことと同じ内容のことを
言いました。大事なことなので2回言ったわけではありません。
0416バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 02:29:50.24ID:SXx2AtTZ0待っていて欲しいと言うと、家の奥へと消えていきました。
指定されたファミレスで待つこと約30分、先程の女性が現れました。
ボク達三人は直立してから90度の礼でお迎えします。百貨店の店員並だし。
0417バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 02:31:08.58ID:SXx2AtTZ0「はじめまして、ミドリの姉の○○です」
普段はダラダラしてる3人ですが、この時はできるだけ好印象を与えようと
いつもの3割増くらいの気合で話します。面接の要領です。
「ミドリさんと同じクラスの山下、虹ヲタ、メカ夫です」
0418バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 02:32:30.27ID:SXx2AtTZ0本当に申し訳なさそうに、お詫びをする女性。
そんなに謝られたら困ってしまいます。別に彼女がボク達に
迷惑をかけたわけじゃないですし、今の状況だってボク達、いやボクが
勝手にやってて、残りの二人は渋々つき合ってくれてるだけなんですから。
0419バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 02:33:07.71ID:SXx2AtTZ0どうやら、ここから先はボクのターンらしいです。
ボクは相当テンパっていたので、何をどう説明したのか覚えていないです。
0420バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 02:33:58.48ID:SXx2AtTZ0自分でもよく分かっていなかったから。
でも、内容は伝わらなかったかもしれないけど、必死さは
伝わったんじゃないかと思います。
0421バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 02:35:06.57ID:SXx2AtTZ0中学の頃からね。そういえば夏休み前かな、あの子、その頃すごく
楽しそうだったんだけど……」
非常に辛いところから話は始まりました。
そこを突かれると、ちょっと心が痛いです。
0422バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 02:35:58.81ID:SXx2AtTZ0事前に打ち合わせたシナリオ通りに進めます。
「彼女に何があったのか、ご存じないですか?」
直球勝負です。
0423バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 02:36:44.92ID:SXx2AtTZ0「実は私、来年結婚するんです」
「はい……?」
話の流れが掴めず戸惑い、顔を見合わせる三人。
「私、あの子と二人で住んでるから、あの子一人になっちゃうのよ」
その言葉で事情が分かりました。
そうでした、この姉妹は二人で住んでいたのでした。
0424バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 02:37:41.48ID:SXx2AtTZ0ボクは言葉の後半部分を飲み込んだ。
「それを伝えたのが、ちょうど夏休みだったかな。
あの子ショックだったみたいで……それと……」
お義姉さんは、言っていいのかどうか躊躇う様子。
0425バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 02:38:34.08ID:SXx2AtTZ0ボクは思い切って言ってみた。この辺が核心になりそうだったので。
「……そう、知ってるんだ……」
お義姉さんは、ポツリポツリと噛み締めるように説明してくれました。
0426バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 02:39:46.13ID:SXx2AtTZ0(荒れていたといっても、派手な格好で、似たような子が集まった
グループに居ただけとの説明です)
0427バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 02:40:09.29ID:SXx2AtTZ0妹の前に現れたのは、たぶん荒れていた時期の仲間だと思うけど
転校後、昔の仲間とは全く付き合いがなくなっていること。
0428バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 02:41:04.72ID:SXx2AtTZ0妹も困っているハズだと。
ボク達三人は、まだ釈然としない表情だった。
今の説明を聞いても、彼女が華麗な変身を遂げた合理的な説明が
つかなかったから。
そして、お義姉さんは続けます。
0429バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 02:42:08.74ID:SXx2AtTZ0お父さんの再婚からあんなふうになっちゃったし……
たぶんだけど……あの子、一人になりたくないんだと思う。
だから、誰かに助けて欲しかったんじゃないかと思うの。
夏休みの間もずっと山下さんからの連絡を待ってたみたいだったし」
この言葉を聞いて、三人がビクッと固まります。ボクは頭を抱えます。
0430バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 02:43:05.81ID:SXx2AtTZ0期待させて肝心な時に逃げてしまったことになっているようです。
しかも、絶望まで与えてしまった様子。
0431バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 02:44:04.31ID:SXx2AtTZ0お義姉さんは慌てて言葉を続けます。
「違う違う、山下さんを責めてるわけじゃないのよ。
私がいけないんだから……今回は、私が居なくなることが凄く不安
なんだと思うの。
そこに、現れて欲しくない昔の仲間が現れたりしたから、あの子は
もうどうしていいのか分からなくなって……」
0432バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 02:45:00.38ID:SXx2AtTZ0その時は結果として、お義姉さんが自分を救ってくれたという一種の
成功体験みたいなモノが、彼女の深層心理にあるのかもしれない。
ということは、今回も誰かが彼女の前に現れて彼女を絶望の淵から
救ってあげないといけない。それがボクでいいのか……?
0433バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 02:45:59.42ID:SXx2AtTZ0鋭く刺さっている。痛い。
彼らの目は「お前が悪い」という非難の眼差し。
0434バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 02:46:48.23ID:SXx2AtTZ0裏切って逃げ回ってた奴が、誰あろうボクなんですから。
でも、言い訳をさせてもらえるなら、ボクはその辺りの事情を全く
知らなかったわけで……
0435バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 02:47:38.86ID:SXx2AtTZ0逃げたりなんてしません。たぶん……
沈黙に耐えられなくなった虹ヲタが、口を開きます。
「お義姉さん、大丈夫ですよ。
妹さんのことは“コイツ”に任せてください」
って、えっ? ボク? ですか?
0436バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 02:48:24.59ID:SXx2AtTZ0「そうですよ“コイツ”なら絶対に妹さんを元気な姿に
戻せますから。もちろん、ボク達も手伝います」
やっぱり、ボクなんですよね?
0437バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 02:49:27.04ID:SXx2AtTZ0不安なような複雑な表情をしてました。
あと一押し、ボクの決意表明があれば、その表情が少しだけ安心側に
振れそうな雰囲気なんですが……
0438名も無き被検体774号+
2012/10/06(土) 02:50:07.05ID:SUP7ftQ200439バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 02:50:16.55ID:SXx2AtTZ0もう友達二人は怒りの目になってます。爪でテーブルをカチカチと
叩き始めています。テーブルの下で足も踏んづけてきました。
0440バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 02:51:14.33ID:SXx2AtTZ0もうちょいで頑張れそうです。
――
『いい加減、覚悟を決めろ!』という声が聞こえてきそうな目と
態度だったです。
お義姉さんはというと、期待と不安に満ちた目でボクを見つめてます。
三人の視線に後押しされて、ついにボクはその決意を口にすることに
なります。
0441バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 02:52:21.91ID:SXx2AtTZ0余計なお世話かもしれないけど……」
「山下さん……」
お義姉さんの顔が一瞬、輝いたように見えました。
決意表明、所信表明演説、なんでもいいから更に続けます。
0442バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 02:53:12.08ID:SXx2AtTZ0だから……彼女にもう一度笑って欲しいから……
精一杯やってみますっ!」
虹ヲタとメカ夫が大きくうなずき、テーブルの下で拍手したように
見えました。
0443バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 02:54:04.51ID:SXx2AtTZ0あの子をよろしくお願いしますと、深々と頭を下げて帰っていきました。
言っちゃったよな……こりゃ責任重大だぞ……
他人の人生背負っちゃった感じだし。
ボクと二人の友達は自分達の発言の重さに、かなりビビッてました……
0444バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 02:55:25.96ID:SXx2AtTZ0続きは明日ということで、お願いいたします。
それでは、おやすみなさい。
0445名も無き被検体774号+
2012/10/06(土) 02:56:36.67ID:SUP7ftQ20明日も読みます
0446バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 02:59:07.79ID:SXx2AtTZ0長時間お付き合いいただき、感謝です。
明日も来るのは、夜になると思います。
0447名も無き被検体774号+
2012/10/06(土) 03:02:39.49ID:NjIAP5/G0まってます
0448名も無き被検体774号+
2012/10/06(土) 03:07:19.41ID:SYylVozU00449名も無き被検体774号+
2012/10/06(土) 03:08:06.46ID:i4WRybBa0昨日も寝不足で今日も寝不足だ…
0450名も無き被検体774号+
2012/10/06(土) 03:08:14.48ID:xNrhXI0M00451名も無き被検体774号+
2012/10/06(土) 03:24:17.45ID:EnRze/Yt00452名も無き被検体774号+
2012/10/06(土) 03:55:50.61ID:KYIfwysz00453名も無き被検体774号+
2012/10/06(土) 04:25:28.01ID:dqntqlDSO今晩が楽しみだ。
0454名も無き被検体774号+
2012/10/06(土) 04:29:11.12ID:RnKAozPg00455名も無き被検体774号+
2012/10/06(土) 05:10:47.90ID:lVqNYC2t0癖になりそうw
0456名も無き被検体774号+
2012/10/06(土) 06:56:55.81ID:icnDE3Hf0パンツいつはけばいい?
0457名も無き被検体774号+
2012/10/06(土) 07:29:45.38ID:IMwvgOtG00458名も無き被検体774号+
2012/10/06(土) 07:41:19.05ID:xNrhXI0M0窓から捨てろ!
0459名も無き被検体774号+
2012/10/06(土) 11:29:58.03ID:8hyJuCyM00460名も無き被検体774号+
2012/10/06(土) 14:26:34.45ID:JZtDiVll0どこをどうひっくり返しても物書きが生業ではない
肝心の文章がゴミだから
こいつ前にも似たような創作して叩かれていたが、そこにもあったお気に入りの表現、まんま今回も流用とか
しかもそれが滑る滑る
それが大した進歩もしてないのに急にウケてるな
不思議でならん
お前ら普段どんだけくだらねぇ本読んでるんだ?
0461名も無き被検体774号+
2012/10/06(土) 20:35:40.41ID:Wf7Czp0K00462名も無き被検体774号+
2012/10/06(土) 20:39:05.04ID:tA6KMPQO00463名も無き被検体774号+
2012/10/06(土) 20:40:55.52ID:VEomrghN0支援保守
0464名も無き被検体774号+
2012/10/06(土) 22:43:14.65ID:+xBInFaII0465名も無き被検体774号+
2012/10/06(土) 23:04:51.56ID:DTR3B3F+00466名も無き被検体774号+
2012/10/06(土) 23:15:40.76ID:lxLzp2GT00467バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 23:45:34.19ID:SXx2AtTZ0そろそろ投下を始めたいと思います。
たぶん、今回で終われる予定です。
0468名も無き被検体774号+
2012/10/06(土) 23:46:45.64ID:xNrhXI0M00469バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 23:48:10.68ID:SXx2AtTZ0――
それからボク達三人は、ファミレスに残って今後の作戦会議。
やっぱりカナブンとの対決は、避けれそうにないことが分かったけど
どうすればいいのか具体策はなかった。
0470バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 23:48:58.67ID:SXx2AtTZ0きました! ちょっと遅くなりましたけど。
――
それに彼女の本当の気持ちが分からない以上、万一、カナブンを
退治できたとしても、その後に「余計なことをしてっ!」恨まれる
可能性もゼロじゃない。
0471バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 23:49:58.95ID:SXx2AtTZ0結論になりました。なんというか……あまりにも当然の結論です。
って、最初に気づけよ。
いや最初に、やったけどダメだったんだってば。
0472バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 23:50:45.46ID:SXx2AtTZ0う〜ん、正直なところ気が重い。鬱だし。
ボク達は、さっき聞いたお姉さんの携帯に連絡して彼女にボク達が話を
したがってることを伝えてもらうことにした。あとは明日。
0473名も無き被検体774号+
2012/10/06(土) 23:50:53.38ID:LQV7ZpkI00474バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 23:52:07.56ID:SXx2AtTZ0お待たせです。
――
翌日、彼女は遅刻せずに登校してきました。
ボク達を探すように、クラスを見渡しながら入ってくると静かに自席に着く。
クラスの視線が、彼女に集中している。ちょっと可愛そう。
0475バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 23:53:09.47ID:SXx2AtTZ0続けて「昼休みにPCルームで」と告げました。
反応はなかったけど、とりあえず伝わったと思う。
0476バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 23:53:56.19ID:SXx2AtTZ0背中に彼女の視線が刺さっている気がします。気のせいかもしれないけど。
休み時間には後ろを振り返り、適当に話をしているフリを続けます。
0477バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 23:54:47.18ID:SXx2AtTZ0彼女は返事はしませんが俯きながらも、上目遣いに視線を送ってくれます。
それは、きっと期待している証拠。
0478バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 23:55:31.40ID:SXx2AtTZ0ボクは彼女に期待されているという嬉しさの反面、これから自分に
起こるであろうことへの不安でいっぱいでした。
0479バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 23:56:31.28ID:SXx2AtTZ0ボク達三人はPCルームでパンをかじりながら待っていました。
すると、扉が少しだけ開いて誰かが中を伺っている気配。
ボク達はできるだけ明るい声で彼女を迎えます。
0480バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 23:57:19.17ID:SXx2AtTZ0その声に促されて不安げに、そしておずおずと入ってくる彼女。
しかし、姿と表情がこれだけギャップのある子もないよなぁ。
ビッチスタイルなのに不安気って、やっぱり相当無理してるんだな。
0481バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 23:58:02.63ID:SXx2AtTZ0そして……ボクの気持ちは夏休み前のままだし、今でも彼女のことを放って
おくことはできないと思っていることを、精一杯伝えました。
0482バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/06(土) 23:59:09.00ID:SXx2AtTZ0たくさんの言い訳を添えて。
そして、カナブンのことはボク達でなんとかするし、何の心配も
要らないと伝えました。
本当は、こっちが心配だらけだったんですけど。
0483バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/07(日) 00:00:09.92ID:SXx2AtTZ0と言いたかったのですが、それは問題が解決してから
別の形で伝えることにしました。
0484バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/07(日) 00:01:05.65ID:SBzO9ltG0こちらの話が終わると、彼女は消え入りそうな声で呟きます。
「ありがとう……」
0485バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/07(日) 00:02:01.21ID:SBzO9ltG0といってもボクと彼女が一緒に帰るだけ。部活は当面休むことに。
そうすれば、そのうちカナブンが出てくるだろうという読み。
0486バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/07(日) 00:03:01.86ID:SBzO9ltG0ボクと彼女の、ハッピーエンドが待っているハズ……
って、そんな都合のよい話はナイだろうけど。
0487名も無き被検体774号+
2012/10/07(日) 00:03:19.70ID:SyPZpVM60羨ましいわ
0488バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/07(日) 00:04:23.61ID:SBzO9ltG0平和な方が、よかったと思いますよ。
――
ボクと彼女は、できるだけ自然に二人並んで歩き、その後ろを
虹ヲタとメカ夫が、バイクで尾行する。
最初の一週間は、何も起こらなかったです。
0489バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/07(日) 00:05:27.82ID:SXx2AtTZ02日目は、並んでみた。やっぱり無言
3日目は、ピッタリ寄り添う形になった。でも無言。
4日目は、彼女から腕にしがみついてきた。震えてる。少しだけ話した。
5日目は、お互いの手を絡めてみた。昨日よりも話ができた。
う〜ん、正直疲れた。汗だく。ヘトヘト。
0490バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/07(日) 00:07:06.30ID:SBzO9ltG0もう、夏休みのような失敗を繰り返すわけにはいかないですからね。
もし彼女の様子に変わったことがあったら、すぐにでも飛び出すつもりで。
0491バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/07(日) 00:08:19.31ID:SBzO9ltG0というか、字面が落ち着いた雰囲気でしたね。
メールの行間には、沈黙が表現されませんから。
0492バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/07(日) 00:09:01.57ID:SBzO9ltG0先週と同じく彼女はボクの腕にしがみついている。正直なところ歩き辛い。
でも、悲壮感が少し減ったように見えたのは良かったかも。
0493バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/07(日) 00:10:07.88ID:SBzO9ltG0週末の会話で、少しほぐれたのかな。
そして、天気のこと、学校のこと、みたいな会話がポツポツと
できるようになりました。
0494バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/07(日) 00:11:06.01ID:SBzO9ltG0やっぱり現れた。カナブンだ。
彼女がボクの背中に隠れて、ぎゅっとしがみついてくる。
後方からメカ夫のバイクのエンジン音が高くなり、近づいてくるのが分かる。
カナブン号から男が降りて、こちらを見る……
0495バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/07(日) 00:12:32.73ID:SBzO9ltG0カナブンと対峙する。
相手は無言……
こちらも無言……
0496バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/07(日) 00:13:54.92ID:SBzO9ltG0なぜなら、ミドリを自宅に避難させたメカ夫が合流すれば3対1になるから。
相手よりも、人数が多いに越したことはない。
0497バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/07(日) 00:16:01.14ID:SBzO9ltG0沈黙で交渉が進まなくなった時は、先に話し始めた方が譲歩する場合が
多いと聞いたことがある。
でもそれは、交渉の場合。武力衝突には適用されない法則だと思います。
0498バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/07(日) 00:16:58.47ID:SBzO9ltG0沈黙は怖くない。何時間でも黙っててやりますぜ。
こちらの作戦を知ってか知らずか、カナブンが遂に口を開く。
「あんたら何者?」
0499名も無き被検体774号+
2012/10/07(日) 00:17:31.71ID:SyPZpVM6030代ってウソだろ?
本当は20代後半だろ?
0500バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/07(日) 00:17:39.24ID:SBzO9ltG0「何者だと思う?」
質問返しとは、我ながらひねくれたもんです。
とりあえず相手に、頭を使ってもらいましょう。
その分、こちらには考える時間も情報も増えますから。
0501バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/07(日) 00:19:12.27ID:SBzO9ltG0その辺は、ご想像にお任せします(笑)
――
少しイラついた表情を見せながらカナブンが続けます。
「その制服は○○高校だろ。ミドリの知り合いかなんかだろ?」
「だったらどうする?」
あくまでも、とぼけて交渉のテーブルに乗らないボク。
0502名も無き被検体774号+
2012/10/07(日) 00:20:52.04ID:UtCtA0Jq00503バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/07(日) 00:21:00.75ID:SBzO9ltG0言葉遊びをしてる中で何か突破口が見つかれば……とか思ってたのが本音。
すると……
「どっちが、彼女と付き合ってるんだ?」
0504バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/07(日) 00:22:27.87ID:SBzO9ltG0きましたー! ありがとー
――
意外なことを意外なトーンで言い出すカナブン。コイツの言葉に怒気はない。
ボクは、ひょっとしてコイツは悪人じゃないのかも? という考えが頭をよぎる。
だから、ちょっと話をしてみようかという気になったですよ。
0505バース ◆H0fjJ5ft/U
2012/10/07(日) 00:23:54.94ID:SBzO9ltG0ただね、彼女がアンタを怖がってるみたいだから
ボディーガードみたいなもんだ、と言えばいいかな」
「そうか……」
この一言からカナブンが語り始める……えっ?語り始める?!
0506名も無き被検体774号+
2012/10/07(日) 00:24:35.83ID:SyPZpVM60スマン続けてくれ
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