10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/26(土) 05:15:42.60 ID:nmjUiWDS0
遠くから救急車のサイレンが聞こえてきたときにはもう僕は祖父の体から降りていた。
母が救急隊員を連れて部屋に入ってきた時、いったい彼らの目に僕はどう映っていたのだろう。
僕は恐怖と歓喜と不安と安堵をごちゃ混ぜにしたような感情の波に捕らわれていた。

その後のことはよく覚えていない。
ただ、葬式のときに泣き崩れる母を見て後悔とも憐憫とも言えない
奇妙な気持ちになったことだけはなぜかはっきりと覚えている。

今でもあの日のことを思い出すと淡い奇妙な興奮を感じる。
あのことを後悔したことは無い。
しかし、今日みたいな寒い日には思い出と同時に胸ぐらを掴まれた感触が冷たく蘇る。

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/26(土) 05:17:05.19 ID:nmjUiWDS0
終わりです。
これが僕の小学校時代の初体験です。