「兇悪の半ケツ」
知識人のほうが欧米文化を必死で学んでいるだけにいっそう根深いものがある。
このことは素直に認めるにはあまりに不快なことだが、下手に言い訳してごまかすよりも、
己の劣等感に深く向き合い自覚するほうが克服への一歩を踏み出せるのである。
熱い言葉で叱咤激励するこういう情に厚い一面も彼の志を守り通そうと闘う姿に至る存在感の
新しい光をみたような気がするのは気のせいではないのだ
わが国の高級官僚や政治学者、文化人といった欧米への留学経験のあるインテリ層が
帰国後に文芸評論家の江藤氏のように反米ナショナリズムの方向に流れてしまうか、
「ミスター円」と持ち上げられた榊原英資元財務審議官のように事実上アメリカの代弁者と
なってしまう、といった二極化を引き起こすのは欧米コンプレックスのなせる技である。
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