高校教師part9【93年】
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0764名無しさん@お腹いっぱい。
2007/09/25(火) 23:37:18ID:0Q5KWAC1先生、私は今急いでこの手紙を書いています。
とても急いでいるのに、何から書いていいのか困っています。
14の時、そう14の時私のお父さんは、お父さんじゃなくなった。
不思議なことにその時はとても漠然としていて、
ただ大きな波に押さえつけられているようで。
少し息苦しいけど、それでもどこか自然の流れのようで。
それがいつか、いつか不意に歪んで見えて。
お母さんが、死ぬ時に見せた私に対する強い憎しみの目。怖かった。
とても怖くて、それは、そのまま私がしている事の怖さに変わって。
私、先生と普通の恋がしたかった。
普通に出会って、手をつないで、おしゃべりをして、
時々はやきもちも焼くの。
春がきて、夏がきて、秋がくる。
ちょっとづつ、ちょっとづつ、二人の間に同じ雪が積もる冬がきて。
バカだね、私。自分はちっとも普通じゃなかったのにね。
私はお父さんと、あの人と遠くに行きます。
あの人は少なくても私が必要なの。
そう、いつも思っていたことがあるの。
人が周りにいないからじゃなくて、
自分を分かってくれる人がいないから、寂しくなるんだね。
先生も時々寂しそうだったね。
できれば、私がずっとそばにいたかったな。
いつか先生に恋人ができたら、きっと私のことは忘れちゃうね。
けど、私は忘れないでもいい?
先生から聞いたペンギンの話や、朝顔の話。
忘れないでもいいよね。
さよなら さよなら 羽村先生
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