ウルトラシリーズには最後の砦っていうか、守るべき最低限の矜持として、
「巨大人型ヒーローの戦い」あるいは「巨大怪獣との戦い」というのがあると思う。
つまりアクションシーンは必ずミニチュアセットを組んで撮影する必要がある、って事。
これは製作上大きなハードルにもなるわけで、ここを「ヒーローも怪人も等身大にすれば
オールロケで制作費が浮かせる」という安易な発想で乗り越えたのが仮面ライダー。
ライダー以降、円谷も等身大ヒーローで砕石場ロケ、というフォーマットの作品を作り始めるけど、
「ウルトラ」だけは頑なに原則を守り続けている。唯一の例外が「ウルトラファイト」な訳だ。
ウルトラファイトに感じる違和感っていうのは、「巨大である筈のウルトラヒーロー、ウルトラ怪獣が
等身大になって砕石場で戦っている」事、この1点に集約されると思う。