いっぽう「ひかる→猛」の愛は、分析するともっと面白いです。

幼少期: イノセントに猛への想いをストレートに表現出来た幸せな時期
     「過去は鮮やか」「最初の恋が故郷」「戻っていけない」に
     端的に示された時期です。

少女期: 初潮を迎え、性を意識し始める時期。
     周りは猛と接することをとやかく言われ始めるが、
     本人は猛にはストレートに接しようとする。

20歳頃: 猛との身分差・距離感を最も意識せざるをえない時期。[お見合いなど]
     ここからはしばらくシーソーのように目まぐるしく状況が激変。
     「猛との結婚が許される」→「大河原と結婚を余儀なくされる」
      →「駆け落ちを試みる」→「全てをあきらめ大河原に嫁ぐ」
     文字通り、最高点と最低点を行ったり来たりの状態。

結婚後: 猛に対して素直に接することが、
     環境的にも出来ないし、自分からもひっかかりがあって出来ない時期。

ラスト: ようやく猛と一緒になっても許される環境を手に入れる。
     もちろん自分からも素直にそれをよしとできる状態になる。

猛が一貫して「忍ぶ恋」を余儀なくされる環境にあったのに対して、
ひかるは「オープンな恋」から「忍ばざるをえない恋」に環境が激変しました。
ちなみにこのひかるの環境の変化は、三枝家の盛衰と期を一にしているため、
ドラマ性がさらにありました。