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大木氏の記事より:

「前天皇が多用してきた『象徴の務め』なる言葉に反感を持ちます。
象徴天皇の「義務」は、憲法に定められた国事行為のみなのに、それ以外のことも含めて
『務め』と言ってしまえば、後の天皇たちは、それぞれの思いで自由にふるまえなくなってしまう」

「前天皇夫妻、特に美智子さんは、プロデュース能力にたけた人だと思います」

「若いころは、大きなサングラスを頭の上にかけるなど、
女優然とした振る舞いで世間の憧れを浴びるファッションリーダー的存在でした」

「美智子さん自身が『天才女優』と言ってもいいと思います」

「自分がどう見られているか絶えず意識し、自分たちを報じるものにはほとんど自ら目を通していると聞きます。
『自分が一番目立っていないと気が済まない人』と評する人も何人もいます」

「『平成の天皇皇后像』は、こうした美智子さんの演出能力で形作られたと考える識者は少なくありません」

「阪神大震災でのスイセンの花、東日本大震災でのハマギクの花。被災地との交流のストーリーも、
へそ曲がりな私の目には『用意された通りに書かされた』と屈辱を感じることがありました」

私自身は、こういう少し険のある感情的な表現は、あまり好まないが、ただ、ひとつ思うのは、
平成の両陛下には完璧主義の良い面とともに、異論や批判をされることを嫌われるところがあったような気はする。

昭和天皇は臣下に対して厳しく問い詰められることが多かったが、それは反論の機会を与える面もあった。
ところが、平成の両陛下は丁寧でへりくだっておられる印象すらあるが、同意を求めるような表現をよく使われた。
これが、異論を唱える気持ちを萎えさせたのでないかという気はするのだ。

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