>>514
「万葉集」では虹は「ヌジ」、日本霊異記では「ニジ」とあり、池や沼にいる主(ぬし)の語源と一緒だという説があります。
昔の人は、虹を恐ろしい霊物に例えていましたし、万葉東歌3414番では不吉な予兆とする虹を踏まえ、悲壮な思いで恋の成就を「虹」に祈る歌、とした解釈もあります。
 また、「ヌジ」という言葉は、蛇類を表す古語ナギ(ナジ)に通じるという説も。この「虹=蛇」という考え方は、虹の文字に”虫”がつくことでも想像できると思います。
更に、雄略天皇の御代に不義の疑いをかけられた斎宮の亡骸を探したところ、虹の根本から発見したといった日本書紀の話もあるそうです。亡骸=死の穢れと虹が結びついており、不吉なものと解釈されると思います。