■ 「皇太子への憂鬱」から抜粋 2  

「今上天皇のお人柄と比較するのが気の毒なので、とびこえて大正天皇とくらべればいい」
という意見が出る。

昭和天皇は侍従の名を呼びすてになさる。皇太子(明仁)は「さん」をおつけになる。
にもかかわらず、陛下の方がはるかに温かくていらっしゃるという声がある。

(池田潔博士御進講のエピソード)
陛下(昭和天皇)は幼稚な質問から突っこんだ質問まで、身をのり出してなさる。

終わると「池田、ありがとう、ありがとう。今日はおもしろかった」と持ち前の大きなお声でおっしゃり、
廊下まで出て見送られる。

いっぽう皇太子(明仁)は、棒をのんだようにストンとしておられ、ご進講が終わると
「池田さん、ありがとう」と、スッと立ちあがってしまわれる

甘露寺受長(元侍従長)が著書に書いている。
「陛下(昭和天皇)のおそばには、いつも笑いがたえない」と。

皇太子(明仁)はどうかというと、残念ながらそれがおありにならない。
学友は「殿下とは馬鹿話ができない。非常に利口で、間違っていることがあるととことんまで指弾し、
やりこめないと気がすまない」

「皇太子(明仁)の現状に、はっきりと危機感をもっている宮内庁某関係者に
 “そろそろ浩宮に帝王学が必要なのではないか”というと、“ いや必要なのは、皇太子です ” 」