「男で受け身は駄目だ」「愛想よくしないとだめだ」
そういうことは、ナンパ指南、恋愛指南のサイトで読んで
いたいほどよくわかっているのだ。
だが、いざ、往来を歩くとそうもいかなくなるのだ。
妙齢の美しい女性が近くに接近してくると、
気恥ずかしさや恐怖心や相手にされるはずがないといった自信のなさから
つい、表情がこわばり、顔を背けてしまい、目線を合わせることすらままならない。
往来の知らない女性に対してばかりか、知り合いに女性に対してもそんな感じである。
もし、そこで、自信をもって、首を直立させて、自然な優しい笑みのひとつ
その女性に浮かべることができたら、どんなに人生が変わるだろうか。
それができない男は、かりに外見に問題がなくとも、みずみずしい果実を前に
しながら、ずっとお預けを食らう人生を送るのだろう。