>>1からの続き

後藤、鉄平ともに実績は申し分なく、今回のトレードは新天地で本来の力を取り戻せると両球団の
思惑が合致したものだ。オリックスでは今年1月に、日本ハムとの間で大型トレードを成立させた。
新選手会長に就任したばかりの大引を筆頭に木佐貫、赤田の3選手を放出して、糸井、八木を獲得した
経緯がある。ただ、森脇監督は「本当の意味でチームを変えるには、トップ15人を変えなければ
いけない」と話してきた。今季、チーム打率はリーグワーストの・256。オリックス本社50周年で
優勝が至上命令となっている来季に向け、大幅なチーム改革と得点力のアップを目指していた。

また、楽天は今季、藤田、松井稼で鉄壁の二遊間を擁し、球団創設9年目で悲願の初優勝を飾ったが、
ともにベテランでコンディションに配慮しながら定期的に休養を与えてきた。星野監督も「ウチは
(松井)稼頭央が故障するとチーム力が一気に落ちる」と評してきた。さらに今季、正三塁手として
活躍したマギーはメジャー復帰を視野に入れ残留は極めて微妙な状況。このため、今オフに西武から
FA宣言した片岡の獲得に乗り出したが、片岡は巨人入り。二塁、三塁、遊撃の全てを守れる
ユーティリティーの後藤は補強ポイントに合致し、秋田出身であることも東北球団の楽天にとっては
魅力の一つでもあった。

後藤、鉄平ともに3番を中心にクリーンアップを務めてきた巧打者。新天地で「再生」すれば、
大きな戦力となる。