ロリ騎士「ねえねえ」
兵士「どうしました、ロリ騎士様」
ロリ騎士「国境線があかいよ」
兵士「夕焼けですね……あれ……」

 ロリ騎士は奥歯を噛み締めて、隣国との境に広がる、青々と茂る森を凝視し続けた。
 あの一体に巣を作る鵲たちが、日に揺れて慌ただしくはばたいている。
 兵士も気付く。

 あれは、ただの夕焼けではない。

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国王「監査官♂、その事実をどうやって裏付ける」
監査官♂「大使の存在からの類推に過ぎません」
国王「であれば、我々は事実を確認するまで動けん……」
監査官♂「それは」
国王「判っておる。――事実を確認した時には、手遅れである」
監査官♂「……」
国王「……」
監査官♂「……どうか、ご決断を」
国王「先代であれば……」
監査官♂「……はい」
国王「先代であれば、どうしたであろうか」
監査官♂「……まず、投獄したのではないでしょうか。ショタ騎士殿を……」

国王「率直に聞く。この国は、終わりか?」

監査官♂「いいえ。愛すべき者達が沢山いて、平和に悩める王がいる。
  こんなすばらしい国はありません」
国王「終わりか?」
監査官♂「……」

監査官♂「終わらせるべきではありません。そう申し上げております」

国王は、にやりと笑った。