ロリ僧侶は、時々院長先生にお遣いを頼まれる。
なんと言っても、途中で世間話に乗ったりする事が無いので、
帰ってくるのが早いからだ。

だが。
そんなロリ僧侶でも足止めを食ってしまう事がある。

今日も街へ出かけた折。
一人の女性に呼び止められた。

姉騎士 「あら、あなた可愛いわねえ」
ロリ僧侶「…………」

何か嫌な予感がして逃げ出そうとするが……。

姉騎士 「ふふふ……逃がさないわよお」
ガッシリと腕を掴まれると、もう観念するしかないと悟るが、
最後の一線は護らなくてはいけないと、小さなその身を固くする。

姉騎士 「ね〜え、この服着てみない?」
どこから取り出したのか。
出してきたのはピンクのリボンやフリルでゴテゴテに飾られた服。
華美な服装はご法度の聖職者には、身につけるなどとんでもない代物だ。
ロリ僧侶「……嫌」
一言、なるべくハッキリ聞こえるように言うが、
姉騎士 「いやーん、この子声まで可愛〜い♪」

どうやら拒否する事は不可能な様だ。

そんな訳で。

院長先生「あら、あなたその頭は?」
ロリ僧侶「……通り魔に……」

修道女と同じ格好の彼女の頭には、大きなピンクのリボンが花を咲かせていたという。

その後しばらく。
でっかいリボンをその動きに合わせて揺らしながら歩く、
小さな僧侶の噂が、街中に囁かれていた事は言うまでも無い。