コードギアス反逆のルルーシュLOST COLORS SSスレ37
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0334あしっど・れいん ◆M21AkfQGck
2009/03/05(木) 23:06:02ID:w9GkRHWm「なんかさ、あの2機の動き、踊ってるみたいに見えちゃうよ」
激しさを増していく2機の動きを見ていたロイドがぽつりと呟く。
「えっ、ロイドさんもそう感じたんですか?」
セシルが驚いた様にそう言った。
あの1撃が決まってからというもの、モルドレッドの動きが格段によくなった。
そして、クラブの動きもそれにあわせるかのようにより速くなっている。
くるくると攻防が入れ替わり、2機のナイトメアが空中を舞っている。
そう、それはまるで息のあった剣舞を連想させるような動き。
だから、二人がそう思えたのも仕方ないのかもしれない。
そして、もう一人。
実はスザクもそう感じていた。
まるで長年のパートーナー同士のような動きに驚き、見入ってしまう。
「なんか……楽しそう……」
セシルの呟きが口から漏れる。
「そうだねぇ。なんかさ、お互いの事を貪欲に知りたがっている恋人のようだねぇ〜」
その言葉にセシルは驚く。
ロイドの口からそんな言葉が出てくるとは思いもしなかったからだ。
「あのねぇ〜、僕だって、一応、人だよぉ〜」
そんな態度のセシルに"一応"というところに力を入れてロイドがふくれっ面で文句を言う。
その言葉と態度に、スザクもセシルも吹き出していた。
模擬戦でこんなに楽しく笑う事になるとは思いもしなかったと感じながら……。
模擬戦開始から20分が経とうとしていたが、一向に勝負が付く気配はない。
まるでお互いに相手の動きが見えているかのような攻防が続いている。
はぁはぁはぁ……。
息が切れる。
身体中がGによって引き起こされる疲労で悲鳴を上げていた。
だが、どうしてだろう。
身体はこんなにもくたくたなのに、心の中で沸き起こったワクワクした気持ちはますます大きくなっていく。
だが、何ごとにも終わりはある。
エネルギー残量の少なさを知らせるランプが点滅する。
エナジーフィラーの残量が20%を切っている。
まぁ、フルパワーに近い戦闘を20分も続けていれば消耗も激しいだろう。
あと5分もしないうちに終了か……。
なら……。
僕は、追加されたコンソールを調整する。
簡単なプログラムを入力していき、それが終わると無線のスイッチを入れた。。
「アールストレイム卿、そろそろエネルギー切れです。これで最後にしませんか?」
向こうも状況は同じなのだろう。
「うん。…OK……」
短くそう返事が返ってくる。
相変わらずの無表情の顔だったが、どことなく楽しそうに見えたのは気のせいだったのだろうか……。
ともかく、これで最後だ。
僕は、汗で滑るスティックを握りなおすと、一気にクラブを加速させた。
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