皆でキャラ考えて『島京』で動かそう!なスレ
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0128「恒星都市」 ◆LV2BMtMVK6
2009/08/27(木) 22:48:35ID:g1R2bpqQ轟音を立てて風が駆け抜け、立っているのもやっとといったところだ。
壁によせて止めたはずの車両が、煽られて揺れている。
この時すでに、日本国太平洋沿岸、及び島京は暴風域にあった。
入電。
「着いたようね。目の前に見えるのが一番北側のブロック。その建物から地下区域へ入ってもらうわ。露と一緒にそのバイクで入って」
霧一は答えなかった。風の音は強く、発話は聞き取りづらいことこの上ない。
「あまり時間はなさそうなんだけれど、以上でいいわね」
「俺は正直、あいつと一緒に動きたくない気持ちなのだが。動きがお粗末過ぎるのを見てるので」
「私も見ている。だからあなたと一緒に動かせることにした」
「……選択の余地はないか。ところで、単車で中へ入れるのか?」
「入れると思う。待ち伏せなどはないはずだけれど、探査には露を使って頂戴。そのためのアシストよ」
「そういえば、地下区域の構造データはなかったようだったが」
「例の計画で秘匿条項になったのでね。こちらにはある。露が手元に持っているから問題はない」
露を後ろへ載せ、慎重に工場へ進入する。
貼り付けインカムのヘッドセットで会話は可能な状態だ。
マイクは邪魔にならないよう首元に留めてある。
工場の中はがらんどうだった。バイクのライトに映ったのはただの壁。
床はいやに埃っぽい。
建物の中央と思しきあたりに、下へ向かうスロープが掘られている。
もともと製品搬送に使われていたようにも思われるものだ。
窓では風が金切り声をあげている。
外から逃げ込んだのだろう、天井のトラス鉄骨には鳥たちが並んでいた。
スロープへ入ろうとする二人の上で、時折鳥が飛ぶ。
地下道へ進入。
完全に地下区域に入ったところでバイクを横へ寄せて停車。
マップを露に見せてもらうことに。
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