生存スペースから見た、各種首吊りの評価

生存スペースとは、身を任せれば安楽死できる仕組みの中での「身を置く→身を任せる」プロセスを軸とした実践領域全体

評価のポイント 
@「身を置く」がしっかしている (実践領域を掌握)
A身を任せやすい (「身を置く→身を任せる」の変化が小さければ展開も計算でき、身を任せやすい)
B確実度、完遂度が高い
※高評価順に A、+B、B、-B、C

標準的な定型 
@-B  体を支えているのは足に働く垂直抗力のみ。支点配置はほとんど点状
A-B  支点の瞬間長距離移動による生存スペース喪失感はC。しかし展開ははっきり読めるので-B。
BA   百発百中のクオリティ

マイルドな定型  
@+B  四点の支点配置で安定的
A+B  支点移動は小さく、生存スペース内 展開もはっきり読める
BA   百発百中のクオリティ

ドアノブ非定型  
@+B  地面に足をついているのはそれだけで安心
A-B  足がついてるとはいえ、重心の後方移動でB。完全に身を任せない裁量が働いて-B
BB   裁量が未遂率を高めているが、日本の自殺者が採用した方法ダントツ1位を評してB

うつ伏せ非定型(えびぞり)
@A   これ以上安心感のある姿勢はない
AB   これ以上安心感のある姿勢はないのはA。しかし展開が読めないので2段階下げのB   
B-B これでも死ねるのでB。しかしドアノブタイプよりはるかに重量が軽いのでそれをリスクと考え-B

日本式絞首刑(規格外 番外)
@C   床が落ちる前は安定しているとはいえ、暴力的に落ちる床はC
AC   生存スペースの暴力的破壊 
BC   首を骨折しても即死するとは限らない。死の機序はバラバラで何も計算できない。

ここで飛び降りについて考えます。
飛び降りは特別すぎて一般論で評価することはできません。
「生存スペース」の考えで行けば、ビルの上から地上までの空間に丸ごと身を任せることが事前にできた人だけが実行できると考えられます。
緊張感とか恐怖心がどれくらいなのかは人によるでしょうが、普通の感覚は超越していると思います。
多少の心の揺れがあったとしても、落下中は完全に身を任せることを実現しているでしょう。
特にAは、到達した特殊な境地としてA、ということになります。
特殊とはいえ、落下事故で落下している人も大体は実現できるものなので、潜在的には誰にも備わっている境地です。

AがAなのは特殊な境地とはいえ文句なしに飛び降りだけです。
ではAが最下位なのはなんでしょう? 
規格外の日本式絞首刑を除くと、ドアノブ非定型ですね
裁量が働く非定型と特殊な境地で身を任せる飛び降りの鮮やかなコントラストです。
非定型の欠点が飛び降りを通して見えてきました。
定型はオートマチックのロープに身を任せます。
このテーマはもう少し考えたいと思います。