向井は高田の遺伝子を残したいとか父にしたいとか言って、高田を思ってのこととなっているが
ンナコタナイ
自分が癌に冒されて余命の儚さを知って、そのうえ子宮摘出となり、可哀そう過ぎる境遇に耐えられずに
自分の遺伝子をこの世に残すことと、高田を自分のものにしたいという、エゴイズムの虜になっているだけのこと。

そのエゴの醜さを自覚して隠すのに必死な姿はどうしても美しいものに見えなどしない。

それは本能なのだから、隠さずに誤魔化さずにもっと正直にしていれば、きっともっと美しいものになっていたことだろう。