とにかく 全 力 で お 断 り だ !! と義実家に返事をして一週間後、
朝起きてゴミ出しに出ようと玄関を開けたら、そこにコトメがいた。
「お義姉さん、今日からよろしくお願いします……」

いやいやいやいや待て待てちょっと待て、なんであんたがいるんだいきなり来るんだと義実家に電話
「コトメちゃんね、家が汚くてごはんがまずいうちよりも、新しくてきれいな家でおいしい嫁ちゃんのご飯が食べたいんだって」
だってじゃねえええええええ!!!!
「いいんですか、ほんとにコトメちゃんがうちで暮らしてもいいんですか!?」
「一日二日ならともかく一月とかそんな無理です、他人と暮らすなんて無理です!!」
「コトメちゃんの面倒見るなら、トメさんにしてる援助も出来なくなりますけどいいんですか!?」
というとトメ
「うん、ごめんね嫁ちゃん、でも私もお父さんももう疲れ果てちゃって……ほんの少しだけでいいから……」
と涙声。そのまま何度かごめんね、ごめんねと言いながらこっちの話は一切聞かずに電話を一方的に切った。

「ねーコトメちゃん、トメさんコトメちゃんがずっとこっちで暮らすの賛成みたい、よかったね−」
「よかった……ほんとよかった……もうお母さんとお父さんから離れたい……」

実はコトメちゃんの今回の大暴れ>私の家に押しかけ、というのは私とコトメちゃんの自作自演だった。
コトメちゃんの収入は実は月に十万以上あるが、それをウトメに全額没収されていた。
必要な物を買うときだけトメに申請、ようやく必要最低限のお金をもらって買い物をし、必ず領収書提出。
料理含めた家事の全てを全部コトメちゃんにやらせていたという。
出来ればきちんとした会社に勤めてたい、とウトメに言い出すも、外に出るとろくな事がないと出してもらえず。
ろくろくオシャレも出来ずに奴隷扱いだったそう。