Q 瞑想で欲望を捨てられないならば、意味ないですよね?
A いいえ。瞑想は欲を捨てたり自己制御するためのものではありません。全てを受け入れることによって苦を消滅させることが目的です。
小乗仏教に有名な例えがあります。ある弟子が師匠に内緒でタバコを吸ってました。それを師匠に発見された弟子は師匠に「欲を捨てられないのは修行が足りん」と言われると思って畏怖しておりました。
しかし師匠は次のように言って立ち去りました「タバコを吸ってる時は、タバコの感触、味、煙が肺に通る感触をありのままに観察しなさい。タバコをやめられない自分をありのままに受け入れなさい」
これにより、弟子はタバコをやめられないという苦悩を消滅させ、タバコを吸ってる自分を受け入れることできるようになりました。その結果、タバコを吸うことに付随する悩みは消え去りました。そう、彼は悟ったのです。
誤解されやすいですが、これが悟りです。瞑想も、このような態度を培うためのもので、集中力や自己制御のためではありません。