通信というのは本当に様々な人々がいる。
在籍最後の年度には、どうしようもないのが少なからず見受けられるようになってきた。
夏スクなど、もう二度と行きたくないような感じだった。

それでも、主婦なのに時間つくって一生懸命にがんばっていたりする学ぶ意識の高いの人もいたりした。
いつだったか冬スクで、あとこの単位さえ取れれば卒業だって言っていたおばちゃんがいた。
レポートだと地獄のように厳しい科目で、しかもレポート通過しても試験が地獄という、見るも地獄聞くも地獄という科目だ。
しかもスクーリングでも容赦なく切られるという鬼の科目というのが専らの噂。
授業自体はとても良い授業で、受けている方々も楽しんで臨んでいた。

ちなみに試験範囲は、その講義中の全てからというもので、教科書全範囲に及ぶものだった。
そのおばちゃん、「うわー、最後にこんなん残すんじゃなかった・・・」って嘆きながらも、空き時間には懸命に試験勉強してた。
家に帰ればいろいろと雑務があって勉強なんてやってられないとも。
私は知人を通して、過去にどんな出題がされたかなど入手し、どんな出題傾向にあるのかを検証してみた。
常に教科書全般に渡っての出題ではあったが、だいたいの傾向は解ったので、おばちゃんやその時仲良くなったみんなに教えてあげたりした。

おばちゃんは、私よりも先に試験を終え席を立った。
とても充実した顔をして、私の方に軽く会釈をして教室を後にしていった。
連絡先なんかも教え合ったような気もしたが、結果がどうだったかは知らない。
なんていうか、勉強するってことは良いもんだなと思った。