記憶術を検証
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
0681仁科
05/03/08 21:18:23自粛してますがちょっとだけ。
F・A・イエイツという人の記憶術(水声社)という本を読んでみましたが、僕の頭ではさっぱり理解
できない本でした。
僕なりにまとめると、デカルトやベーコンは、神秘主義と記憶術が結びついてて気分が悪かったというのと、
自分が物事の論理的繋がりを考える仕事をしてたので、記憶術の論理必然性のないイメージの繋がりを
何とかしたいと思ったのではないか、という事です。
学問体系は物事を細分化し分類して論理的関係を記述してると思うのですが、記憶術だと、
学問の論理性の理解と関係なく覚えちゃうじゃないかという不満がデカルトやべーコンにあったと
思います。
論理的繋がりと記憶術のイメージの繋がりとどう関係付けるか?誰もが持つ記憶術への疑問ですが。
ベーコンがどんな記憶術原理を考えたかと見れば、なんだ結局古典的記憶術じゃないかと思いました。
彼の場合、場は順番に並んでるものなら人でも植物でも文字でもいいと思ってたようで、ワタナベ式
で言えば基礎表と同じです。彼の言う表象はワタナベ式で言えば連想と変換。しかし、この本が言うには、
ベーコンの記憶術の具体的な詳細は不明だとか。
デカルトは従来の記憶術が、因果関係の順番がめちゃくちゃのまま必要ないイメージをいっぱい
記憶してるのが無意味だと思ったようですが、彼の考えた記憶術もなんか意味不明で、順番どお
りに記憶したそれぞれのイメージを、梯子や槍や矢で結びつけて一つのイメージにする
みたいなことを書いてます。
僕の想像では、これはデカルトの思いつきの話で実際に彼はこの方法ではあまりうまく
いってなかったのではないでしょうか?
2人とも、覚えたいことの論理的な繋がりを考えてるうちに自然に記憶してると
思うんで、記憶術は仕事上のメモ程度に使ってたのではないかと想像します。
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています