1学期当たり約15回、1週間に1度は試験があり、試験の前夜は徹夜をする。こんな生活を送るのは
ハンさんだけでなく、ここにいる韓国人学生のお決まりだ。

 前学期に5点満点で5.0を取った2年生のク・ヨンジンさん(22)は、父親が「韓国には医師が余りにも
多いため、医大を卒業しても以前のように将来は明るくない」と言って留学を勧め、デブレツェン医大に
入学した。クさんは「試験期間中に7−8キロ体重が落ちる人もいるほど大変だ」と語った。

■「医大に入りさえすれば」と思っていると失敗

 しかし、いい面ばかりではない。韓国で医大進学に失敗し、学費が安く英語の授業があるハンガリー
の医大に「迂回(うかい)入学」しようとする学生も少なくないからだ。大学ごとにやや違いはあるが、
外国人学生が医大に入学しようとする場合、化学・生物・物理・英語・面接などの試験を受けなけ
ればならない。試験は、韓国で医大受験に備えるときほど高い水準は要求されない。このため、入学
そのものは韓国の医大に比べ容易だとみることができる。

 しかし、ひとたび入学すると、1学期当たり36−38単位以上を受講しなければならないハードな
スケジュール、毎週行われるテスト、難しい進級試験、言葉の問題などが大きな負担となる。

 二人の子供をデブレツェン医大に留学させ、ハンガリーの医大への進学相談に乗っているハン・スンフン
さん(53)=コチャン国際学校理事長=は、「単に“医大に入りさえすればいい”という安易な考えでは、
絶対にこの医大には適応できない」と語った。「世界を舞台に夢を実現する覚悟ができている人だけが
挑戦すべき。それでこそ、生き残れる」