「ウンコチンチン」事件にみる‘組織頽廃の進行’と‘職員の労務環境’に関する一考察

組合は時間外勤務の増加等から欠員の補充を求めている(論点432号)。
しかし、事件のとおり、ある部署では対外文書を「ウンコチンチン」に改ざんしたり、女性嘱託にこまめなイタズラをしたりする時間的・精神的な暇と余裕があることが暴露された。
なぜ余裕と暇を持余した部署に嘱託労働力を投入しているのか。その部署にはワープロも打てない無能集団なのか。
おそらくそうではなく人が余りすぎているが故に、仕事の処理がルーズになっているものと推察される。
それは「ウンコチンチン」文書が照査を受けずに庁外の人間に目に留まったことからも証明されている。
早急に余剰人員を抱えている「ウンコ…」部署から超過勤務が多発する部署への労働力のシフトを実施すべきである。

一方、セクハラが起因する‘@労働環境の悪化’と‘A職務妨害によるロス’についても考えてみたい。
@労環の悪化は業務遂行効率の低下を招くと同時に、優秀な人材(特に女性)の採用登用に支障をきたすことは言うまでもない。
この事件の当事者は過去も頻繁に女性嘱託に対しセクハラ(=仕事の妨害、*報道記事から推量)していたとのことである。
これは、一般会計を原資に雇用した使役人が、同原資を予算にする業務を妨害していることになる。
つまり、一女性に対するセクハラというだけでなく、市民に対する悪意の謀反といえよう。只単に主任1人が仕事をサボタージュしたにとどまらず、妨害を通じて数人分の業務効率を悪化させたのである。
よってこの主任が謝罪する相手はこの女性嘱託と共に全市民に対してであるべきで、決して部署仲間や上司ではないのである。
組合も夏季休養の増日を求める(論点433号)前に、労働環境の健全化を求めることで、休暇を取り易くする便法・可能性が無いか一度検討してみてはどうだろう。
(労働環境の健全化とは、1人当りの仕事量を減らして楽をすることや福利厚生のことでないことを付言しておく。)