神戸・三宮駅南側 車遮断し歩行者空間に 市が計画案
https://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201707/0010408181.shtml

都心・三宮の再整備で、神戸市が、三宮駅南側交差点への一般車両交通を遮断し、一帯を歩行者が行き交う空間とする計画を立てていることが26日、分かった。
一帯の整備方針を定める「えきまち空間基本計画」の素案に盛り込み、27日に公表する。
空間に面するビルの建て替えでは、1階の玄関口を広く取ってもらい、高層部分を後方に下げて圧迫感を抑えるなどの規制を検討。
建物デザインや景観配慮、屋外広告物などを誘導する「デザインコード」を設定する。
市は2015年9月、おおむね30年後を見据えた再整備基本構想を立て、三宮の主要6駅を含む半径約500メートルで歩行者優先のまちづくりを掲げた。
南北軸のフラワーロードと東西軸の中央幹線の交差点を中心とした「えきまち空間」の基本計画は、その具体的な目標像を定めるもので、市は本年度内の策定を目指す。
素案によると、中央幹線は三宮駅東側のミント神戸前から生田筋までの間は車両を通さず、交差点の東側はイベントなどにも使える広場にする。
フラワーロードは駅北側から国際会館前までの間を公共交通(次世代型路面電車=LRT、バス高速輸送システム=BRTなど)の軌道のみ通す。
JR、ポートライナー、地下鉄(2線)、阪急、阪神の6駅の乗り換えは、地上移動を最優先とし、交差点の四隅に大きな吹き抜け(ボイド)を設けて地下との連絡と見通しを確保する。
デッキは阪急東改札口からポートライナー改札口にかけて再整備する。
空間の西端とJR駅東側に駅前広場を新設するほか、既存のJR駅南北の広場や阪急駅前の広場も拡充した上で、路線バスを三宮駅が起終点となるよう再編。
中長距離バスは駅東側に市が建設するバスターミナルに集約する。
空間の整備は段階的に進め、まず車線の減少と歩道拡幅に取り組む。
市は27日、交通事業者、経済団体、学識経験者などで構成する「都心三宮再整備推進会議」で素案を示して意見を聞く。さらに、地元のまちづくり協議会にも個別に意見を求める。