実家に帰って来たことで思い出した幼少期の頃のちょっとした修羅場体験。

片田舎の一軒家、当時はまだ築3年か4年程度の比較的新しい家で狭いながらもちょっとした庭と車二台分の駐車スペースがあった。

その日は平日だったんだけど、どうしてもプールの授業が嫌で仮病を使って小学校を休んだ。

ゲームなどにも飽きてウトウトしだした頃、外からなにかガヤガヤ聞こえ始めたことに気づいた。
何事かとベランダから駐車スペースを覗くと、両親が出かけていて車が置いてない駐車スペースにブルーシートが広げられていてご近所の老人たちが結構な数集まって誰かの話を聞いていた。

そんな話は聞いていないうえ異様な空気を感じ取って怖くなりベランダにしゃがみこんで様子を伺った。

40代くらいのおっさんが、自分の祖父を含めた老人たちにフリップを使い癌やらの病気についてクイズを織り交ぜた講演の様なものをしていた。
要所要所でクイズに正解した人や良い事を言った人にバンバン色んな粗品を配っていた。

その光景があまりにも異質で、恐怖で半泣きになりながらもどうしていいかわからず、近所に住む叔母に電話で助けを求めた。


直ぐに叔母が駆けつけてくれ、主催のおっさんにボケた祖父(その場を治める為の文言で十数年経った今でも凄い元気)が勝手に許可したことだから家主が帰ってくる前に撤収してくれとおっさんを追い返してくれた。

その後連絡を受けた母が帰宅。しどろもどろながらもなんとか状況説明。
祖父の証言等も合わせて悪徳商法だろうということで一応警察に一言通達。

幸い何かの契約をしたり購入させられたりした人は居らず、我が家にはおっさんが撒き餌として使っていた結構な量の粗品が残されていった。

近所の老人を救ったことで褒められたが、同時に仮病の使用でこってり絞られた。

こういう詐欺まがいの業者?ってどこにも居たんだろうか?現代では手口が更に巧妙化してそう。

うちは多分比較的新しくスペースがあったのとどう確認したかは不明だが祖父しかイない所を狙われたっぽい。