友達に事情を話したら、しばらく泊めてもらえることになったから、
俺は自分の部屋に行って、貴重品と、あとまだ使えるものは無いか掘り出したりした。
服や本、家電なんかは全滅だったけど、CDとか皿とか無事だったし。
その時も、大家さんは手伝ってくれた。
で、荷物まとめて、お別れだねって話をした。また大家さんは泣いて、泣きながら謝ってくれた。
俺もまた涙ぐみながら、いろいろお世話になりました、お元気でって、
大変だろうけど頑張ってって、挨拶してわかれた。



それから半年後ぐらいに、その焼けたアパートに住んでた人から連絡をもらったんだよ。
(何かあった時の為に、数人だけだけど、お互いに連絡先を伝えてた)
火事の原因は放火だったって。
しかも犯人が大家。アパートにかかってる火災保険目当てだって。
なんじゃそりゃ?もう衝撃。衝撃杉。つーかババァふざけんな!
何で一番道路側に火を付けたかっていうと、一応俺とは仲良くしてたから
気を使ってくれたんだって。
冗談じゃねぇよ!そんな気遣い全然いらねーよ!!どうしてくれんの俺の服とか家電とか!
あん時ババァ責めてた他の住民さん正解。大正解。

最後の荷物掘った日、記念にって焼けたアパートの前で一緒に写真撮っちゃったよ!!
あの日の俺の涙を返せ!思い出すたんびにすんっげー腹立つ。マジムカツク。