昔場内整理のバイトで行った関西のあんまり有名でないケンカ祭りで見た光景。
だんじりをウィリーさせてぶつけ合うんだけど、まずは数メートル離れた場所から
向かい合わせにゴツーン→徐々に距離を開けていって最終的には加速がついて結構な速度で
ぶつかるのね。
んでぶつかる直前にウィリーさせるんだけど、ぶつけ合いのクライマックスで片方のだんじりが
うまくウィリーしなかった。

そこで何を思ったか加速中に担ぎ手の前のほうにいた刺青だらけのおっさんが走りながら
「わしにまかせぇぇ!」とか昂ぶりながらだんじりの最前面に手ぇかけて持ち上げようとしてた。
んで心のなかで「おっさんそら無理やで。。。っていうかそこ危ないおっさん!!」
って思った瞬間そのまま相手のだんじりにぶつかっておっさんの手のひらからから
先っぽがチョーンって飛んでった。

顔面蒼白のおっさんと見る見る真っ赤に染まるタオルと地面の血痕に祭りの喧騒が
一気に目と耳から脳内に直撃してしばらく呆然としてしまった。
でも近くにいたスタッフで動けるのは俺しかいなかったんでおっさんを救護所まで誘導して
待機してた救急隊に引渡したんだけど、タオルを剥ぎ取ると人差し指と中指と小指がなくなってて。
その時スタッフ無線で主催者におっさんの様子を聞かれて「人差し指と中指、それと小指がなくなってます。」
と答えたんだけど、それを聞いてたおっさんが「いや、小指は元々ない。」って。

人体の一部が欠損する瞬間ってなかなか見れないよね。