小学生だった頃。待望だった犬を飼い始めた。
その犬に「コロ」という名前をつけたのも私だった。
すごくすごく可愛がってたのに、ある時、コロに吠えられたのを
きっかけに、私はコロに全く近づけなくなってしまった。

そのうち、祖父が無くなったり、父親が病気になったり、
家庭内がごたごたし始めて、コロにまでみんな気が回らなくなっていった。
コロはいつも寂しそうだった。

私は近づけないながらも、コロのことは大好きで
時々様子を見にいっていた。
コロの純粋な目を見る度、私は何とか構ってあげたいと思ったけれど、
やっぱりコロが怖くて、遊んであげる事が出来なかった。

そのうち、ストレスからかコロは病気になり亡くなってしまった。
私はコロに申し訳無い気持ちでいっぱいで、
その亡骸にお祈りする事さえ出来なかった。

あれからもう13年。
今でもコロの事は忘れていない。そして、今でも謝りたい。
コロ、こんな飼い主でごめんね。本当にごめんね。