小学生の時猫を飼っていたんだけど、結構放任飼いしてた。
頭がすごくよくて、トイレもすぐ覚えたし(猫だからかもしれんけど)
あまり泣かないし、お風呂もあまり嫌がらないし、顔も精悍な顔したやつだった。

よく外にでていき、ご飯だけうちに帰ってきて食べる。3日に1日くらいは
外泊が多くて、でも気づいたらうちにいた、って感じだった。
そういうべったりした関係じゃない動物とのふれあいが楽しかった。

何年かたって、1週間も帰ってこない日があった。
最近外泊が目立ったし、イイヤツでも見つけて子どもでも産んだのかな。
なぜか寂しくなかった。どこかへ行ったんだろうな、幸せにな、って思った。

数日して近所の人がなぐりこんできた
「そこの角のどぶに猫がしんでる。あんたんとこのとちゃいますのん?ええ加減にしてください!」
どぶへ急ぐと数日前の大雨であふれたミゾにパンッパンにふくらんだ猫がいた。飼っていた猫だ。
胸の奥から悲しさがわきあがって涙が出た。
「もう、はよ処分してくださいよ!きったない!!お母さんはどこ?」
とオバサンに言われて余計に涙が止まらなかった。
お母さんに泣いて猫が死んだことを告げて家族で埋めた。

猫は死ぬ前にいなくなるって本当だったんだ、って思った。