小学校に上がったばかりの頃、
祖母に飴が入った可愛い小瓶を色違いでいくつか買ってもらった。
嬉しかった。宝物だった。
近所に住む全く仲の良くない1つ年上の女2匹が突如
「遊びに行ってやる(オマエの部屋及び家を偵察してやる)」と勝手にやって来た。
タンスや机の引き出し、本棚、あらゆるものを物色され小瓶も発見されてしまった。
歯磨きチューブがニュルッと出たような鼻を垂らした女がそれをよこせと言った。
私は祖母に貰ったものだから嫌だと答えた。
「たくさんあるんだからいいじゃん!!」
「年上の言うことは絶対聞かなきゃダメ」
「何様のつもりだ、生意気な」
ということをしばらくまくし立てられ、それでも断っていたら
チューブ鼻女が目の前で小瓶のコルク蓋を押し込んで壊した。
「言うことを聞かないからバチが当たった(プゲラ」とそいつらは帰って行った。
その時は泣かなかった。
祖母に瓶の蓋が壊れたことを告げた。
「おばあちゃんがまた買ってあげるよ」
祖母と小瓶に対して申し訳なかった。
祖母にも両親にも自分が近所の奴らにいじめられて瓶の蓋を壊されたということは
情けなくて言えなかった。
あいつらからはその後事ある毎に嫌がらせを受けた。