>>18
人民主権と社会契約はセットの概念なのですから、もし社会契約論を「証とみなす」ことができないなら、
そもそも「人民主権」なる概念を持ち出して「在日朝鮮人も日本国民だ」などと主張をすることもできません。

主権在民において最も重要なのは、人民が「厳粛な信託」をしていることであって、単なる「被治者」という
ステータスではありません。その理念の本質を無視して、字面だけ都合良く曲解し妙竹林な政治的主張に繋げて
いるから、おかしいと指摘しているのです。

前文にもある通り、社会契約論は日本国憲法(および西欧型自由民主主義国の憲法)が「基く」「人類普遍の
原理」です。憲法に出てくる「権利」だの「自由」だの「主権」だのといった諸概念は、全て社会契約思想および
西欧近代の政治思想に由来しています。

社会契約論の要諦は、政府は人民の利便の為に、合意に基づき設立され、人民によって運営されるということです。
貴族や王族等が政治権力を握れば私利私欲のために乱用されるから、人民が自治すべきということです。社会契約論は
第一に旧来の君主制を批判し、民主制という理想政体を提唱する規範政治理論であって、別にロックやルソーが
その著作において記したような「社会契約」を現代人が実際に字義通りに結ぶわけではありません。