>>338続き

「権利ないし法律上保護される法的利益の侵害」がないことは、
ただ損害賠償請求権の基礎となる損害が生じていないという意味に過ぎない。
「権利ないし法律上保護される法的利益の侵害」がないことは、
政教分離違反がないということを意味するわけではないし、
現にその点について判決は明言を避けている。

逆に言えば、政教分離違反であっても、
「権利ないし法律上保護される法的利益の侵害」がないことが十分ありえる。

たとえば、愛媛で玉串料を靖国に支払った知事がいるから、東京都民の俺に金をよこせ、
と言ったところで、私には「権利ないし法律上保護される法的利益の侵害」がないから請求は棄却される。

したがって、
>「違法ではない」という判断が、
>最高裁によってなされていることは明らかであり
という見解は明らかに誤っている。